ご挨拶

この度、第48回日本臨床細胞学会近畿連合会学術集会を大阪府が担当させていただくこととなりました。会期を2023年12月10日 (日)、会場は大阪市中央公会堂とし、ハイブリッド形式(現地+事後オンデマンド配信)で開催いたします。

本学術集会では、日常業務で経験することは多いものの、実際の細胞の見方について学ぶ場の少ない悪性体腔液のワークショップを企画しました。ワークショップでは、冒頭に、悪性体腔液細胞診のpitfallについてご講演を頂いた後に、3人の症例提供者の先生方に悪性体腔液のいくつかの疾患をWSIでご提示頂き、それに対して別の3人の回答者の先生方に回答を提示頂き、聴衆の皆様に、WSI上で、細胞診断の工程を見て頂くことになります。悪性体腔液を診断する際の検鏡のコツは何か?どの細胞所見が診断の鍵となるのか?などの点につき、WSIを通じて聴衆の皆様に実体験して頂き、悪性体腔液の診断をリアルに学んで頂きたいと思っています。現在、所属施設、学会においてご活躍されている7名の先生に、これらの講演をお願いしている次第です。

これに加えて、細胞診に欠かせない免疫組織化学の最新の状況、婦人科細胞診の現状、そして細胞診ガイドラインは作成されたものの実際の運用には難しい点が多い口腔細胞診についてご講演を頂きます。さらに、例年同様に、泌尿器、婦人科、呼吸器、頭頸部のスライドカンファレンスを行い、学術集会を翌日からの日常業務に直結する実際的な内容にしたいと考えています。

このような学術集会の当日は、大阪・光の饗宴2023の最中であり、会場の前の御堂筋が、夕刻からは梅田から難波までイルミネーション一色になります、学術集会における議論で熱くなった後は、ぜひ夜の中之島を散策して頂き、大阪の美しさに触れて頂きたいと思っています。

多くの皆様のご参加をお待ちしております。

  • 第48回日本臨床細胞学会近畿連合会学術集会
  • 会長河原 邦光
    神戸大学大学院医学研究科
    地域社会医学・健康科学講座
    地域連携病理学分野 特命教授